いまの仕事とは違う職種に移りたいと考えています。求人を読むと「経験者歓迎」の文字が並び、経験の無い自分は、職務経歴書に何を書けばいいのか分かりません。面接で「なぜ職種を変えるのか」と聞かれたときの答えも、まだ持っていません。
この記事を読み終えると、応募条件と自分の経験の重なりを書き出す手順、職務経歴書の書き方、足りない知識を身につける公的な方法、面接で職種を変える理由を話す順番が手元に残ります。
先に、この記事の立場を書いておきます。どの職種なら未経験でも入りやすいか、という見通しは書きません。公的な出どころが無いからです。書くのは、書類と面接の手順と、公的な制度だけです。制度と書き方の決まりは、厚生労働省の資料で確かめ、末尾の参考欄に出どころと確かめた日を載せています。
この記事の結論
未経験の職種に応募するときは、求人の応募条件と、自分の経験の重なりを先に書き出します。
職務経歴書は、求められる経験や能力の一部や、それに近い経験を探して書き、受けた研修やいま勉強していることも書きます。
面接では、職種を変える理由を、事実・判断・次の三つの段で話し、いま準備していることを具体的に添えます。
応募条件と、自分の経験の重なりを書き出す
最初に、応募したい求人の応募条件を読みます。求人票に書かれた必要な経験・資格と、あればよい経験を分けて書き写し、その横に、自分の経験で重なるものを書きます。
厚生労働省のパンフレット『職務経歴書の作り方』は、応募の条件を満たしているかを確かめ、完全には満たしていない場合は、自分の経験や能力の中で、応募先が求める経験や能力の一部や、それに似たものがないか、という観点で伝えられることを探すよう書いています。
応募条件を書き写す求人ごとに
求人票の必要な経験・資格と、あればよい経験を分けて、紙の左に書き写します。
重なる経験を書く求人ごとに
いまの仕事やこれまでの仕事で、同じことや似たことをした経験を、条件の横に書きます。仕事の名前が違っても、作業の中身が同じものを探します。
足りないものに印を付ける求人ごとに
重なる経験が書けなかった条件に印を付けます。印の付いた条件が、次の章で身につける知識や、面接で準備を話す材料になります。
職務経歴書の書き方
職務経歴書の構成と書く順番は、職務経歴書の書き方の記事にまとめています。未経験の職種に応募するときは、そのうえで次の三つを変えます。
応募職種は、求人票の職種名で書く冒頭
応募する職種の名前は、求人票に書かれた職種名をそのまま書きます。
重なる経験を、職務経歴の中で詳しく書く職務経歴
前の章で書き出した重なる経験を、職務の内容と実績の中で詳しく書きます。重ならない仕事は短くします。
研修・学習・資格を書く活かせる能力・自己啓発
パンフレットは、職務経歴や資格などが無く、実務能力に自信が無い場合でも、訓練・研修の経験、いま勉強中の分野、仕事への姿勢、将来の目標などから自分を伝えられるとしています。記載項目の例には、職業訓練の受講歴や、社外のセミナーへの参加などの自己啓発の項目もあります。
伝わりにくい例(架空)
未経験ですが、やる気があります。〇〇の仕事に挑戦したいと考えています。
伝わる例(架空)
現職では、取引先〇社の受注データを毎月集計し、集計の手順を表計算ソフトの関数で自動化しました(20XX年〇月〜)。応募職種の〇〇で求められるデータの整理の一部と重なると考えています。現在は〇〇の講座で△△を学んでおり、〇月に修了する予定です。
→ 伝わる例には、重なる経験の事実(何を、いつから)、応募職種とのつながり、いま学んでいることと修了の予定が入っています。伝わりにくい例は、意欲だけで、読む人が確かめられる事実がありません。
足りない知識を身につける
印を付けた条件のうち、知識で埋められるものは、応募と並行して身につけます。独学のほか、公的な職業訓練を使う方法があります。
厚生労働省のページによると、ハロートレーニング(公的職業訓練)は、ハローワークの求職者を対象に、職業相談などを通じて受講が必要とされた場合に、再就職に必要な訓練を行う制度です。主に雇用保険を受給している求職者を対象にした公共職業訓練(離職者訓練)と、主に雇用保険を受給できない求職者(受給が終わった人を含む)を対象にした求職者支援訓練があり、どちらも無料(テキスト代などは自己負担)とされています。
同じページには、在職者などを対象にした訓練も行われていて、原則として有料だと書かれています。全国の訓練コースは、ハローワークインターネットサービスで、都道府県・分野・募集期間・訓練期間ごとに検索できます。受講を考えるときは、住んでいる地域のハローワークに相談します。
面接で、職種を変える理由を話す
未経験の職種の面接では、なぜ職種を変えるのかを重ねて聞かれることがあります。理由は、転職の面接の記事の三つの段(事実・判断・次)で組み立てます。
事実:いまの仕事で何をしてきたか最初に
担当してきた仕事と、その中で応募職種と重なる作業を、数や期間を入れて話します。
判断:なぜ職種を変えると決めたか次に
重なる作業をする中で何に気づき、何を考えて職種を変えると決めたかを話します。
次:いま何を準備しているか最後に
学んでいる内容、受けている訓練や講座、修了の予定を、具体的に話します。
「経験はありませんが、頑張ります」は、何を頑張るのかが伝わりません。足りない条件を一つ挙げて、それを埋めるためにいま何をしているかを話すと、聞く側は入社後の姿を具体的に考えられます。
よくある質問
どの職種なら、未経験でも入りやすいですか?
この記事では書きません。公的な出どころの無い見通しを、判断の基準にしないためです。応募したい求人の応募条件を読み、自分の経験との重なりを書き出して確かめます。
資格を取ってから応募したほうがいいですか?
求人票で、その資格が必要な条件か、あればよい条件かを確かめます。必要な条件でなければ、学習中であることと修了の予定を、職務経歴書と面接で伝えます。
働きながら、職業訓練を受けることはできますか?
厚生労働省のページによると、公共職業訓練(離職者訓練)と求職者支援訓練は、ハローワークの求職者を対象にした訓練です。在職者などを対象にした訓練も行われていて、原則として有料だとされています。住んでいる地域のハローワークに尋ねます。
面接で「なぜ前の職種を続けないのか」と聞かれたら?
いまの仕事の事実、職種を変えると決めた判断、いま準備していること、の順に話します。いまの職種を否定する言葉で答えず、重なる作業の中で気づいたことから話します。
参考にした公的資料
制度・日程・法律についての説明は、次の公的機関のページで確かめたものだけを書いています。確かめた日も添えています。
厚生労働省『職務経歴書の作り方』(パンフレット、令和5年5月)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/
厚生労働省「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」
https://www.mhlw.go.jp/
職務経歴書の基本と、転職の面接の組み立ては、別の記事にまとめています。続けて読める記事として並べておきます。
【完全無料】
応募条件との重なりを、一緒に書き出す
はじめに状況をお聞きします。そのうえで、合いそうな条件や職種をお伝えします。面談のあとは、職務経歴書を見たり、模擬面接をしたりできます。どれを進めるかは、面談の最後に決めます。
LINEで相談する※相談は無料です。LINEで申し込めます。面談はオンラインで、最短当日です。初回の面談は10〜15分ほどが目安で、カメラオフ・私服で構いません。