気になる会社のホームページを読み、採用ページも開き、説明会にも参加しました。それでも、エントリーシートの志望動機を書こうとすると、その会社について自分が何を知っていて、何をまだ知らないのかが整理できていません。
この記事を読み終えると、企業研究を、確かめたいことを先に書き出す・会社の公表資料、採用ページ、説明会の順に調べる・調べたことを一つの表にする、の順に進める手順と、新卒の応募者が会社に職場情報を求める方法が手元に残ります。
先に、この記事の立場を書いておきます。「良い会社の見分け方」は書きません。何を良いとするかは人によって違い、公的な出どころも無いからです。書くのは、どこで何を確かめられるかと、その確かめ方です。制度の説明は、金融庁と厚生労働省のページで確かめたことだけを書き、末尾の参考欄に出どころと確かめた日を載せています。
この記事の結論
企業研究は、確かめたいことを先に書き出してから、会社の公表資料、採用ページ、説明会の順に調べます。
有価証券報告書などの開示書類は、金融庁のEDINETで見られます。新卒の応募者は、若者雇用促進法に基づく職場情報(新卒採用者数・離職者数、研修の有無、残業時間の実績など)の提供を会社に求めることができます。
調べたことは、どこで知ったかと一緒に一つの表に書き、分からなかったことを説明会や面接で聞く質問にします。
確かめたいことを先に書き出す
調べ始める前に、その会社について確かめたいことを、三つの欄に分けて書き出します。欄が決まっていると、読んだ資料のどこに目を向けるかが決まります。
事業欄1
誰に、何を売っている会社か。どこで売上を上げているか。同じ業界の他社と、何が違うか。業界の中での位置は、業界研究のやり方の記事の手順で作る業界の地図で確かめます。
仕事欄2
募集している職種で、入社後に何をするか。配属や勤務地はどう決まるか。
働く条件と職場欄3
働く時間と休日、研修、入社した人がどのくらい続けて働いているか。
会社の公表資料で確かめること
金融庁のページによると、EDINETは、金融商品取引法に基づく有価証券報告書などの開示書類について、提出から公衆の縦覧までの手続きを電子化したシステムです。目的の一つに、有価証券の発行者の財務の内容と事業の内容を、正確、公平かつ適時に開示することが挙げられていて、開示書類は閲覧のサイトで見られます。有価証券報告書を出している会社なら、欄1(事業)の材料をここで集めます。
欄3(働く条件と職場)は、厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」でも調べられます。厚生労働省は、しょくばらぼを、職場改善に積極的な企業の残業時間(時間外労働時間)や有給休暇取得率、平均年齢などの職場情報を検索・比較できるサイトとしています。掲載されている会社であれば、同じ項目で並べて読めます。
採用ページと、職場情報の求め方
採用ページと募集の案内では、欄2(仕事)を確かめます。職種の名前、仕事の内容、勤務地、選考の流れを、案内に書かれた言葉のまま写します。労働条件の読み方は、内定後に確かめる労働条件の記事にまとめています。
厚生労働省のページによると、若者雇用促進法では、新卒者などを募集する会社は、労働条件に加えて、就労の実態などの職場情報も提供することになっています。会社がホームページでの公表、会社説明会、求人票への記載などで、自ら積極的に情報を提供することが望ましいとされています。その募集の対象から外れている場合は、提供を求めることはできません。
職場情報の項目(厚生労働省のページから)
募集・採用に関する状況:直近3事業年度の新卒採用者数・離職者数、新卒採用者数の男女別人数、平均勤続年数
職業能力の開発・向上に関する取組の実施状況:研修の有無と内容、自己啓発支援の有無と内容、メンター制度の有無、キャリアコンサルティング制度の有無と内容、社内検定などの制度の有無と内容
職場への定着に関する取組の実施状況:前事業年度の月平均の所定外労働時間の実績、有給休暇の平均取得日数、育児休業の取得対象者数と取得者数(男女別)、役員と管理的地位にある人に占める女性の割合
あらかじめ公表されていないときは、正式な応募の前に資料を請求するプレエントリーをするか、氏名、連絡先(住所かメールアドレス)、学校名と在学年または卒業年月、情報の提供を希望することを、メールか書面で会社に伝えて求めることができます。説明会や面接の場では、提供を希望することを口頭で伝えれば求められます。同じページは、提供された情報をSNSに投稿するなど、ほかに転用しないよう求めています。
説明会で確かめること
説明会では、公表資料と採用ページを読んでも分からなかったことを確かめます。表の空いた欄を、そのまま質問の形に書き直して持っていきます。質問の作り方は逆質問の記事に、練習は面接対策150問の逆質問対策の5問(Q131〜Q135)にあります。
調べれば分かる質問の例(架空)
御社の主な事業は何ですか。
表の空いた欄から作った質問の例(架空)
募集の案内に、入社後は〇〇の部門に配属とありました。配属先は、研修のあとに、どのような順番で決まるのでしょうか。
→ 右の質問は、案内で読んだ事実を前に置き、そこから先の分からないことだけを聞いています。左の質問は、公表資料を読めば分かることです。
調べたことを一つの表にする
三つの欄に、調べたことを、どこで知ったか(資料の名前、説明会の日付、話を聞いた人の部署)と一緒に書き足します。どこで知ったかが書けない内容は、エントリーシートと面接の材料にしません。
応募する前に、表に入っているか確かめること0 / 4 完了
表ができたら、志望動機を書く材料になります。書く手順はESの志望動機の書き方の記事に、業界と会社に分けて材料を足す手順は志望理由が思いつかないときに、何を調べるかの記事にまとめています。
表の欄は、応募する会社が変わっても同じものを使ってください。会社ごとに同じ欄で並べると、二つの会社の違いを、自分の言葉で言えるようになります。
よくある質問
有価証券報告書は、どの会社のものでも見られますか?
EDINETで見られるのは、金融商品取引法に基づいて開示書類を出している会社のものです。出していない会社は、会社のホームページ、採用ページ、職場情報などで確かめます。
説明会に出られなかった会社は、どう調べればいいですか?
公表資料と採用ページを読み、掲載されていれば、しょくばらぼの職場情報も読みます。厚生労働省のページによると、新卒の応募者は、職場情報の提供をメールや書面で会社に求めることもできます。
職場情報の提供を求めるときは、何を伝えればいいですか?
厚生労働省のページによると、メールか書面で、氏名、連絡先(住所かメールアドレス)、学校名と在学年または卒業年月、情報の提供を希望することを伝えます。説明会や面接の場では、提供を希望することを口頭で伝えれば求められます。
企業研究は、何社くらいすればいいですか?
この記事では、数の目安は書きません。応募する会社ごとに、三つの欄が埋まっているかで確かめます。
参考にした公的資料
制度・日程・法律についての説明は、次の公的機関のページで確かめたものだけを書いています。確かめた日も添えています。
金融庁「EDINETについて」
https://www.fsa.go.jp/
厚生労働省「職場情報の提供制度」
https://www.mhlw.go.jp/
厚生労働省 職場情報総合サイト しょくばらぼ「しょくばらぼについて」
https://shokuba.mhlw.go.jp/
表ができたら、志望動機を書く材料になります。ESの志望動機と、逆質問の記事を並べておきます。
【完全無料】
調べた表を、一緒に読み合わせる
はじめに状況をお聞きします。そのうえで、合いそうな条件や職種をお伝えします。求人は、探してほしいと言われたときだけお送りします。
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