公務員の試験を受けるつもりで、民間の会社のインターンシップにも参加しています。先輩から聞いた試験の時期が、民間の面接の時期と重なりそうです。民間の会社から内定の連絡が来たら、試験の結果を待たずに返事をするのかも分からず、準備の順番を決められずにいます。
この記事を読み終えると、国家公務員と地方公務員の試験の日程の確かめ方と、民間の日程と並べた予定表の作り方が手元に残ります。民間の内定と試験の結果の時期が重なるときに、返事の前に確かめることも分かります。
先に、この記事の立場を書いておきます。合格のコツや倍率、どんな人が公務員に向いているかは、公的な出どころが無いので書きません。書くのは人事院のページ、地方公務員法、28卒向けの政府の要請で確かめたことだけで、例はすべて架空です。
この記事の結論
国家公務員の試験は人事院の発表と受験案内で、地方公務員の試験は受けたい自治体の募集案内で、種類と日程を確かめます。
民間の三つの日付(2027年3月1日・6月1日・10月1日)と、試験の申込み・試験日・合格発表の日を、一つの予定表に並べます。
国家公務員は、試験の合格とは別に官庁訪問を経て内々定が出ます。民間の内定の返事の期限は会社の案内で確かめ、結果が出る日と並べてから決めます。
国家公務員の試験は、人事院の発表で確かめる
国家公務員の採用試験の種類、受験資格、日程、申込みの方法は、人事院のページで確かめます。人事院の「国家公務員試験採用情報NAVI」には、試験ごとのページと受験案内が載っています。
大学・大学院の卒業程度の試験(人事院の試験情報のページから)
総合職試験:院卒者試験と大卒程度試験があり、大卒程度試験には教養区分もあります。
一般職試験:大卒程度試験があります。
専門職試験(大卒程度):皇宮護衛官、刑務官、法務省専門職員(人間科学)、財務専門官、国税専門官、食品衛生監視員、労働基準監督官、航空管制官、海上保安官の9つの採用試験があります。
総合職試験と一般職試験(大卒程度試験)には「教養区分」があります。人事院の採用情報のQ&Aでは、教養区分の合格者が載る名簿の有効期間が、ほかの区分より長く決められています。受験資格も区分ごとに違うので、受験案内で確かめます。
2027年の春に行う試験の日程は、人事院が2026年3月5日に発表しました。一般職試験と専門職試験(どちらも大卒程度試験)は2026年の試験より1か月ほど早まり、総合職試験(春)も早まります。先輩から聞いた時期をそのまま使わず、この発表で確かめます。
発表では、第1次試験の日が決まり、申込みの受付や合格発表は「1月下旬」「7月上旬」のような時期で示されています。正式な申込みの期間と、第1次試験の合格発表から後の日程は、2026年11月中旬をめどに公表される予定です。
総合職試験の教養区分は秋にも行われ、2027年の秋の日程などは2026年12月下旬に公表される予定です。この記事を書いた2026年10月9日の時点では、どちらもまだ公表されていません。
申込みは、どの試験もインターネットで受け付けると示されています。2026年の試験の申込みのページでは、手続きが「事前登録」と「申込み」に分かれ、事前登録だけでは申込みが終わらないと注意されていました。
地方公務員の試験は、自治体ごとの募集案内で確かめる
都道府県や市町村の職員、警察や消防の職員などの採用試験は、受けたい自治体の募集案内で確かめます。地方公務員法は、採用のための試験や選考を、人事委員会などが行うとしています。人事委員会を置かない自治体では、任命権者が行います。
人事委員会を置く自治体では、人事委員会が試験ごとに採用候補者名簿を作ります。任命権者は、その名簿に載った人の中から採用します(同じ法律の第21条)。合格の発表から採用が決まるまでの段階も、募集案内で確かめます。
募集案内では、試験の区分と受験資格、申込みの期間と方法、試験の日、合格発表の日、採用までの流れを確かめます。案内がまだ出ていない自治体は、予定表に「未公表」と書き、案内を見に行く日を決めておきます。
民間の日程と試験の日程を、一つの予定表に並べる
民間の会社の日程は、内閣官房などが出した28卒向けの要請で、三つの日付が原則とされています。広報活動の開始は2027年3月1日以降、採用選考活動の開始は6月1日以降、正式な内定日は10月1日以降です。日付の意味は、28卒の就活スケジュールの記事にまとめています。
民間の三つの日付を書く最初に
2027年3月1日、6月1日、10月1日を書きます。要請は企業に向けた原則なので、受ける会社の日程は、その会社の案内で確かめて書き足します。
公務員試験の日付を書く次に
受ける試験ごとに、申込みの期間、第1次試験の日、合格発表の日、最終合格の発表の日を書きます。
公表の前の日付は、「11月中旬に公表予定」のように、公表の予定を書いておきます。国家公務員の試験は、官庁訪問の時期も書き足します(次の章)。
民間の応募先の日付を書き足す応募先が決まったら
エントリーシートの締切、Webテストの期限、面接の日を、会社ごとに書き足します。
重なるところに印をつける最後に
試験の日と面接の日が重なるところに印をつけ、動かせる予定を確かめます。民間の面接の日を変えられるかは、その会社に尋ねます。
2026年10月9日に確かめた日付だけで作ると、次のようになります。地方公務員の試験を受けるときは、募集案内の日付を同じ表に書き足します。
総合職試験(春)の申込みの受付2027年1月下旬〜2月上旬(目安)
一般職試験と専門職試験(大卒程度試験)の申込みの受付2027年2月上旬〜3月上旬(目安)
総合職試験(春)の第1次試験2027年2月28日(日)
民間の広報活動の開始(要請の原則)2027年3月1日以降
専門職試験(大卒程度試験)の第1次試験2027年4月25日(日)
一般職試験(大卒程度試験)の第1次試験2027年5月2日(日)
総合職試験(春)の最終合格者の発表2027年5月下旬
民間の採用選考活動の開始(要請の原則)2027年6月1日以降
一般職試験と専門職試験(大卒程度試験)の最終合格者の発表2027年7月上旬(航空管制官は8月中旬)
民間の正式な内定日(要請の原則)2027年10月1日以降
国家公務員は、試験の合格のほかに官庁訪問がある
人事院の採用情報のQ&Aによると、国家公務員の採用試験に最終合格した人は、採用候補者名簿に載ります。各府省などは、名簿に載った人と面接をして、採用する人を決めます。最終合格は、採用の決定ではありません。
各府省を訪ねて、業務の説明や面接を受けることを、官庁訪問といいます。人事院の官庁訪問のQ&Aは、官庁訪問を、民間企業でいう採用選考活動にあたると説明しています。内々定や内定は、官庁訪問を経て出されます。
総合職試験と一般職試験(大卒程度試験)の官庁訪問のルールと日程は、年度ごとに、各省庁の人事担当課長会議の申合せで決まります。Q&Aによると、大卒程度の一般職試験の官庁訪問が始まるのは、第1次試験の合格発表のあとに始まるとされています。2027年度の時期は、人事院の採用情報のページで確かめて、予定表に書き足します。
2027年の日程の発表は、最終合格者の発表のあとに、各府省から内々定が出されると説明しています。官庁訪問のQ&Aには、10月1日以降に解禁となる内定は、一つの省庁からしか受けられないとも書かれています。
同じQ&Aは、民間企業と併願している人などについて、訪問を始めた時期が遅れたことを理由に不利に扱うことはない、としています。
民間の面接で、ほかの選考の状況を聞かれたら
民間の面接では、ほかの会社の選考の状況や、内定を出したら入社するかを聞かれることがあります。面接対策150問では、Q118(他社の選考状況と志望順位)とQ119(内定を出したら入社するか)で、この二つを練習できます。
公務員試験を受けていることを話すかどうかは、自分で決めます。話すときは、事実と違うことを言わず、受けている試験の名前といまの段階を、短く言えるようにしておきます。志望の順位も、自分の軸をもとに、自分の言葉で決めておきます。
話すときの例(架空)
国家公務員の一般職試験を受けていて、いまは第1次試験の結果を待っています。民間の会社では、御社を含めて〇社の選考に進んでいます。
民間の内定と試験の結果が重なるときに確かめること
民間の会社から内定の連絡を受けたら、承諾の返事の期限と方法を、その会社の案内で確かめます。期限が、公務員試験の最終合格の発表や、官庁訪問・採用面接の結果より先に来ることもあります。そのときは、期限の延長を相談できるかを、採用の担当者に尋ねます。
28卒向けの要請は、内定や内々定と引き換えに、ほかの会社への就職活動をやめるよう強要する行為を、いわゆるオワハラとしています。そのうえで、職業選択の自由を侵すおそれのある許されない行為として、企業に行わないよう求めています。承諾と辞退の伝え方は、内定承諾と内定辞退の伝え方の記事にまとめています。
公務員と民間のどちらに進むかの材料は、結果が重なる前に書き出しておきます。仕事の中身と働く条件に分けて書く手順は、就活の軸の決め方の記事にまとめています。
民間の内定に返事をする前に確かめること0 / 6 完了
予定表には、日付がまだ決まっていない行も、「11月中旬に公表予定」のように残しておいてください。公表の予定日を書いておくと、人事院や自治体のページを確かめに行く日を決められます。
よくある質問
公務員試験と民間の就活を両方進めると、どちらかで不利になりますか?
この記事では、選考でどう扱われるかの見通しは書きません。会社や府省が何を見るかは、外からは分からないからです。人事院の官庁訪問のQ&Aは、民間企業と併願している人などについて、訪問を始めた時期が遅れたことを理由に不利に扱うことはない、としています。
民間の内定の返事の期限が、公務員試験の結果より先に来ます。
期限と返事の方法を会社の案内で確かめ、延長を相談できるかを採用の担当者に尋ねます。28卒向けの政府の要請は、内定などと引き換えに、ほかの会社への就職活動をやめるよう強要する行為(いわゆるオワハラ)を、行わないよう企業に求めています。
3年生の秋に、総合職試験の教養区分を受けました。最終合格したら、官庁訪問はいつですか?
人事院の官庁訪問のQ&Aは、学部3年次に教養区分に最終合格し、翌々年度の4月の採用を希望するときは、翌年度の夏の官庁訪問に参加するとしています。Q&Aの例では、2026年度の教養区分に最終合格して2028年4月の採用を希望するなら、2027年度の夏の官庁訪問です。ルールと日程は、年度ごとの申合せで確かめます。
公務員試験に合格したあと、民間の会社に入ったら、合格はどうなりますか?
人事院のQ&Aによると、国家公務員の試験の合格者が載る名簿には、最終合格の発表から5年間など、区分ごとの有効期間があります。期間内なら、同じ試験を受け直さずに官庁訪問に参加できるとされています。ただし、期間内に内定ではなく採用される必要があります。
参考にした公的資料
制度・日程・法律についての説明は、次の公的機関のページで確かめたものだけを書いています。確かめた日も添えています。
人事院「2027年の国家公務員採用試験(春)の日程について」(令和8年3月5日)
https://www.jinji.go.jp/
人事院「2027年の総合職試験(春)、一般職試験(大卒程度試験)、専門職試験(大卒程度試験)の試験日程」(別紙、PDF)
https://www.jinji.go.jp/
人事院 国家公務員試験採用情報NAVI「試験情報」
https://www.jinji.go.jp/
人事院「国家公務員採用試験インターネット申込み」
https://www.jinji-shiken.go.jp/
人事院 国家公務員試験採用情報NAVI「採用情報に関するQ&A」
https://www.jinji.go.jp/
人事院 国家公務員試験採用情報NAVI「官庁訪問に関するQ&A」
https://www.jinji.go.jp/
e-Gov法令検索「地方公務員法」(第17条の2・第18条・第21条)
https://laws.e-gov.go.jp/
内閣官房「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」
https://www.cas.go.jp/
内閣官房ほか「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等について」(令和8年3月24日、PDF)
https://www.cas.go.jp/
民間の日程の意味と、内定の承諾と辞退の伝え方の記事を並べておきます。
【完全無料】
公務員試験と民間の予定の並べ方を、一緒に整理する
はじめに状況をお聞きします。そのうえで、合いそうな条件や職種をお伝えします。内定が出たあとも、相談を受けます。
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