👉【完全無料】就活ノートに相談する
ES対策 28卒向け

自己PRの書き方|「書くことがない」を30分で終わらせる手順

自己PRの書き方を解説する記事のアイキャッチ画像

「自己PR、書くことがないんですよね」

毎年この時期にいちばん多く届くのが、この一言です。9月に入って冬のインターンのエントリーが動きはじめ、提出欄に「あなたの強みを400字で教えてください」という質問が出てくる。カーソルを置いたまま20分ほど固まって、結局その日はタブを閉じる。28卒のみなさんから同じ話を何十回も聞きました。

まわりを見ると、半年留学していた人、大会で全国に行った人、長期インターンで数字を動かした人がいます。それを見たあとで自分の週3のバイトとゆるいサークルを思い出すと、急に色あせて見えてくる。この落ち込み方は、ほぼ全員が一度は通ります。

でも本当に、自己PRの評価は「経験の大きさ」で決まっているのでしょうか。

就活ノート編集部の先輩キャラクター ノート先輩

結論から言いますね。自己PRで見られているのは経験の大きさではなく、困った場面であなたが何をどう判断したかです。つまり、素材を増やす必要はありません。思い出し方を変えるだけで足ります。

この記事では、紙とペンだけで素材を出す3つの質問、強みの選び方、5文で書き終わる型、200字・400字・600字の書き分け、提出前のチェックリストまでを、上から順に手を動かせる並びにしました。最後に、下書きを生成AIに整えてもらうためのプロンプト全文も置いています。読み終える前に、まず紙とペンを用意してください。

1. 自己PRとは何か|企業が読んでいるのは「強み」そのものではありません

自己PRは「私はすごい人です」と申告する欄ではありません。採用担当者が400字を読みながら確かめているのは、あなたが会社に入ったあと、似た場面でどう動く人なのかという一点です。過去の話を読んでいるのに、見ているのは未来のふるまいなんです。

だから「責任感があります」「協調性があります」だけで終わる文章は、内容が空だから落ちるのではなく、未来の想像がつかないから通らないのだと考えてください。責任感がある人は毎年何万人もエントリーしてきます。そのなかで「この人は締切前日に予定が崩れたとき、まず関係者に電話する人だな」と想像できる文章だけが残ります。

つまり自己PRは性格の申告書ではなく、行動の再現性を示す短い報告書です。必要なのは形容詞ではなく、いつ・どこで・何を見て・何をしたかという事実です。

用語の整理

再現性とは、「たまたま上手くいった」ではなく「同じ状況になればまた同じように動ける」という意味です。選考は、この再現性を短い文章と面接から推測する作業でできています。

2. 企業が自己PRで確かめている3つのこと

採用担当者が自己PRを読む時間は、1枚あたりおそらく1分もありません。その短い時間で、実質的に次の3つを確かめています。順番も、だいたいこの順です。

ひとつ目は、仕事の場面に翻訳できるかどうかです。サークルの合宿の話をされても、企業はサークルを運営してほしいわけではありません。「予定が崩れたときに段取りを組み直せる人」という形に翻訳できれば、営業でも管理部門でも通用します。翻訳できない文章は、読み手の頭のなかで仕事とつながらないまま終わります。

ふたつ目は、自分で決めた部分があるかどうかです。「先輩の指示でやりました」「みんなで話し合って決めました」だけの話は、あなたを採る理由になりません。誰かに言われていないのに、あなたが勝手に始めたこと。その一点だけが、あなたの固有部分です。

三つ目は、自分を正しく見られているかどうかです。うまくいかなかった部分を隠している文章は、面接で1問深掘りされた瞬間に崩れます。逆に「最初の案は外していて、2回目でようやく当たりました」と書ける人は、入社後も自分の失敗を報告できる人だと読まれます。

自己PRが通るとき、読み手の頭に浮かんでいること

この行動なら、うちの◯◯の仕事でも同じように動けそうだ(=翻訳できた)

この判断は、この人が自分で決めている(=固有性がある)

うまくいかなかった話も書いている(=自己認識が正確そう)

3. 「書くことがない」人が、実はやってしまっているつまずき

書けない原因は、経験の不足ではなく、ほとんどが手順の問題です。相談を受けてきたなかで、つまずき方は4種類に分かれました。自分がどれに当たるか、読みながら決めてみてください。

ひとつ目は、いきなり文章から書きはじめること。白紙のフォームに直接打ち込もうとすると、文章の形と内容を同時に考えることになって、必ず止まります。素材を出す作業と、文章にする作業は完全に分けてください。この記事も、その順番で並んでいます。

ふたつ目は、最初に「強み」を決めてしまうこと。「私の強みは何だろう」から入ると、言葉が先に立って、それに合う経験を探す作業になります。すると経験のほうを盛ることになって、面接で詰まります。順番は逆です。出来事を先に並べて、あとから名前をつけます。

三つ目は、すごい結果が必要だと思い込んでいること。売上が伸びた、表彰された、という結果は確かに書きやすいのですが、評価の中心ではありません。後半で説明しますが、読み手が知りたいのは結果より手前、あなたが何を見て動いたかの部分です。

四つ目は、記憶を「頑張ったこと」で検索していること。頑張った記憶は美化されていて、判断の細部が抜け落ちています。代わりに「面倒だったこと」「もやもやしたこと」で検索すると、生々しい細部が一気に出てきます。次の章で使う質問は、この検索語でできています。

就活中の大学3年生キャラクター かえで

4つ全部やってました……。とりあえず「強みは継続力」って決めてから、ゼミの出席率の話をひねり出そうとして止まってました。

4. 30分で素材が出る、3つの棚卸し質問

ここからが作業です。パソコンは閉じて、A4の紙を1枚とペンを用意してください。紙に横線を2本引いて3列にします。左が「事実」、中央が「自分の判断と行動」、右が「相手の反応」。この3列に、これから出す答えを書き込んでいきます。

事実・自分の判断と行動・相手の反応の3列に分けて経験を棚卸しする表の図解
図1:3列の棚卸しシート。中央列が空欄の行は、自己PRには使えません

質問1:直近2年で、自分が「面倒だな」と思った場面はどこですか

「頑張ったこと」ではなく「面倒だったこと」を探します。面倒だと感じた瞬間は、何かが非効率だと自分で判断した瞬間なので、必ず判断が残っています。バイトのシフト表の作り方、ゼミの資料共有、サークルの出欠確認、履修登録の情報集め、どれでも構いません。

思い出すコツは、場所で検索することです。バイト先の控え室、大学の3限の教室、サークルの部室、実家の台所。場所を思い浮かべると、そこで自分がため息をついた瞬間が出てきます。出てきたら、左の「事実」列に書きます。このとき必ず数を1つ入れてください。「毎回混んでいた」ではなく「18時台だけ会計待ちが平均7分あった」です。数が出ないなら、数えた記憶がない=観察していないので、その行は捨てます。

質問2:その面倒に対して、誰にも言われていないのに始めたことは何ですか

中央列に入る内容です。ここがこの作業の本番です。指示されたことは書きません。あなたが勝手に始めたことだけを書きます。

「店長に配置を変えないか提案した」「スプレッドシートを作って共有した」「先に3人に聞いてから会議に出た」。どれも小さいのですが、小さいから価値が低いわけではありません。言われていないのに動いた記録が、選考でいちばん効きます。逆に、指示でやったことしか出てこない行は消してください。あなたの話になりません。

ここで手が止まる人は、質問をもう一段ゆるめます。「全部やり直せるなら、どこを変えますか」。その答えは、あなたの判断基準がそのまま出た言葉です。実行していなくても、面接では「こう変えたいと思っていました」と話せます。

質問3:それをしたあと、まわりの誰が何と言いましたか

右列に入る内容です。ここには数字ではなく、人の反応を書いてください。「店長が他の2店舗にも同じ配置を共有した」「後輩が同じ表を翌年も使っていた」「教授がゼミのひな形にした」。

売上や順位のような数字が無くても、人の反応が書ければ十分に効果の証明になります。むしろ「他人があなたのやり方を使った」という事実は、数字よりも強い証拠です。他人が採用した=そのやり方に価値があったという、あなた以外の判断が入っているからです。

3列が埋まった行を数えてください。5行あれば十分、3行でも書けます。中央列が空っぽの行は、いま全部消してください。頑張った話にはなりますが、自己PRにはなりません。

棚卸しが終わったかどうかの確認0 / 5 完了

5. どの強みを選ぶか|企業が重視している力から逆算する

3列の紙が埋まったら、次はどの行を自己PRの主役にするかを決めます。ここで初めて「強み」という言葉を使います。選ぶ基準は好みではなく、採用側が実際に重視していると公表している項目に寄せるのが早いです。

日本経済団体連合会「2018年度 新卒採用に関するアンケート調査結果」では、企業が選考にあたって特に重視した点として、コミュニケーション能力が最も多く挙げられ、次いで「主体性」「チャレンジ精神」「協調性」「誠実性」が上位に並びました。

なお、この調査は2018年度をもって公表が終了しています。数字そのものを最新の実態として扱うのではなく、採用側が長年どんな言葉で人を見てきたかの手がかりとして読んでください。

出典:日本経済団体連合会「2018年度 新卒採用に関するアンケート調査結果」(2018年)

この並びを見て「じゃあコミュニケーション能力と書こう」とするのは、いちばんやってはいけない読み方です。同じ言葉が何万枚も届くので、言葉としては無価値になります。使い方はこうです。3列の紙の中央列を見て、そこに書かれた自分の行動が、上の5語のどれに近いかを判定します。

たとえば「店長に配置変更を提案した」は、人に働きかけているのでコミュニケーション能力に近い。「言われる前に当番表を作った」は主体性に近い。「まず3人に聞いてから会議に出た」は、協調性というより情報を集めてから動く慎重さなので、誠実性に寄ります。

判定できたら、その語をそのまま使わずに、動詞で言い換えます。「コミュニケーション能力」ではなく「立場が違う人に、先に事情を聞いてから提案する力」。この言い換えができた時点で、あなたの自己PRは他の人と重なりません。

就活ノート編集部の先輩キャラクター ノート先輩

強みは名詞で書くと全員と同じになり、動詞で書くと自分だけのものになります。名詞に直すのは、面接官が頭のなかでやってくれるので、こちらでやらなくていいんです。

6. 素材選びの不等式|迷ったらこの4つで決める

3列の紙に候補が複数残っているとき、どれを選ぶかで悩む人が多いので、優先順位を不等式の形で置いておきます。左が強く、右が弱い、という意味です。

小さいのに自分で決めた話 > 大きいのに指示でやった話
コンビニのバイトで棚の並びを変えた話は、言われてやった海外ボランティアの話より強く読まれます。決めたのが誰かだけを見られています。

失敗して直した話 > 最初から成功した話
1回で当たった話には手順が残りません。外して、原因を考えて、2回目で当てた話には手順が残ります。手順が残っている話だけが、入社後の再現性の証拠になります。

他人が使い続けたもの > 数字だけが動いたもの
あなたが作った表を後輩が翌年も使っていたなら、それは「売上10%増」より説明しやすい成果です。他人の行動が変わったことが、いちばん反論されにくい証拠になります。

1人に効いた話 > 100人に届いた話
「新入生100人に告知した」より、「辞めそうだった1人と話して続けることにした」のほうが、具体的に何をしたかを聞けます。面接は深掘りで進むので、深く掘れる話のほうが有利です。

4つ全部に共通しているのは、規模よりも「あなたの判断が見えるか」を優先しているということです。派手さで勝てないと感じている人にとって、これはかなり良い知らせだと思います。

👉【完全無料】

3列の紙が埋まったら、一度だれかに読んでもらってください

自分の判断が入っているかどうかは、書いた本人がいちばん判定しづらいところです。就活ノートでは、棚卸しの紙を見ながら「どの行が使えるか」を一緒に選ぶオンライン相談を無料で行っています。

就活ノートに無料で相談する

※オンライン実施・費用は一切かかりません。相談だけで終了しても構いません。日程は希望を伺って調整します。

7. 5文で終わらせる型|PREP+1と、NG例・OK例の対比

素材が決まったら、文章にします。使うのはPREP法(結論→理由→具体→結論の順で書く型)に、志望企業との接続の1文を足した形です。5文で終わります。

PREP法にもとづく自己PRの5文テンプレートの流れ図
図2:上から1文ずつ埋めるだけ。企業ごとに変えるのは最後の1文だけです

この型の要点は、真ん中の「具体」をいちばん長くすることです。多くの人が結論と再結論を厚く書いて、具体を1行で終わらせます。それをやると、全員の自己PRが同じ顔になります。では実際に、同じ素材で書いた2つを並べます。

NG例(400字)

私の強みは課題解決力です。私はカフェのアルバイトで、お客様の待ち時間が長いという課題に気づきました。そこで私は店長に相談し、改善のための提案を行いました。その結果、待ち時間が短縮され、お客様からも喜んでいただくことができました。この経験から、私は課題を発見し解決する力を身につけることができたと考えています。貴社に入社後も、この課題解決力を活かして、お客様のために主体的に行動し、貢献していきたいと考えております。

OK例(400字)

私の強みは、立場が違う人に先に事情を聞いてから提案する力です。2年続けたカフェのアルバイトで、18時台だけ会計待ちが平均7分あり、帰る人が出ていました。私はレジ前の菓子の棚が導線をふさいでいると考えましたが、棚の配置は本社の指定だと聞いていたので、先に社員2名にどこまで変えていいのかを確認しました。そのうえで「棚を90度回して2週間だけ試したい」と店長に提案し、待ち時間を毎日記録して報告しました。平均3分まで下がり、店長が同じ配置を近隣2店舗にも共有しました。最初は棚を撤去する案を出して却下されていて、制約を先に聞いてから提案に変えたのが分かれ目でした。営業職でも、相手の決められる範囲を先に確かめてから案を出す形で使えると考えています。

→ 違いは「課題解決力」という言葉の有無ではありません。OK例には、数(7分・2週間・2店舗)、制約(本社の指定)、却下された最初の案が入っています。この3つがあると、面接官は続きを質問できます。質問できる文章が、次の選考に進みます。

もうひとつ、締めの1文だけを比べます。ここは短いのに差が出やすい場所です。

NG例(締めの1文)

貴社に入社後も、この強みを活かして貢献していきたいと考えております。

OK例(締めの1文)

御社の法人営業では既存のお客様の担当を引き継ぐと伺ったので、まず前任者と先方の双方に「どこまで変えていいか」を確かめてから提案する形で使います。

→ 「活かして貢献」は、どの会社に出しても成立するので情報量がゼロです。OK例は説明会や採用ページで見た一言(担当を引き継ぐ)を1つ入れているだけですが、それだけで調べた人になります。

就活ノート編集部の先輩キャラクター ノート先輩

迷ったら「面接官が次に質問できるか」で判定してください。質問が浮かばない文章は、良い悪いではなく会話が始まらないので落ちます。

読みやすさの実務ルール

1文は50字前後で切ってください。読点が3つ以上並んだら、そこで文を割ります。また、「〜することができました」は「〜しました」に、「〜という課題がありました」は「〜が◯分ありました」に置き換えると、同じ文字数で入る情報が1.5倍くらいになります。

8. 200字・400字・600字の書き分け

設問の文字数は企業ごとに違います。そのたびに書き直すのは無理なので、伸ばす場所と削る場所を先に決めておきます。原則は1つだけ、伸ばすのは「具体」だけです。

200字・400字・600字それぞれの自己PRの文字配分を示した帯グラフ
図3:結論と締めの長さは最後まで変えません。増減させるのは具体の部分だけです

200字:結論と、行動を1つだけ

200字は、制約ではなく編集の問題です。入れるのは「動詞で書いた強み」「数が1つ入った状況」「自分で決めた行動1つ」「相手の反応1つ」。理由と再結論は削ります。ここで欲張って背景を説明すると、行動が消えて何も残りません。

私の強みは、立場が違う人に先に事情を聞いてから提案する力です。カフェのアルバイトで18時台の会計待ちが平均7分あったとき、レジ前の棚が原因だと考え、変更可能な範囲を社員2名に確認してから「90度回して2週間試したい」と提案しました。待ち時間は平均3分になり、店長が近隣2店舗にも同じ配置を共有しました。(約190字)

400字:もっとも使う長さ。却下された案を1つ足す

400字は最頻出です。200字の形に、理由の1文と、うまくいかなかった1手を足します。前章のOK例がこの形です。失敗を足すと字数が増えるのに評価が上がる、数少ない場所なので必ず入れてください。

逆に400字でやりがちなのが、状況説明を3文に伸ばすことです。「カフェは駅前にあり、学生やビジネスパーソンが多く利用する店舗で、ピーク時は混雑します」のような文は、削っても何も失われません。状況は1文で足ります。

600字:別の場面でも同じことをした話を1ブロック足す

600字になると、同じ話を薄く伸ばすと必ずばれます。代わりに、別の場面で同じ判断をした話を90字ほど足してください。「ゼミの発表でも、質疑が前提確認ばかりだったので、先に教授に評価の観点を聞いてからスライドの1枚目に定義を入れる形に変えました」のような形です。

これが入ると、読み手にとっての意味が大きく変わります。1件だけなら偶然ですが、違う場所で同じ動き方をしていれば、それはあなたの型です。冒頭で書いた再現性が、このブロックで証明されます。

就活中の大学3年生キャラクター かえで

600字が来たら別の話を足すって決めておけば、毎回考えなくていいんですね。今まで同じ話を無理に伸ばしてスカスカになってました。

9. 提出前のチェックリスト

書き終わったら、送信前に10項目だけ確認します。10分あれば終わります。チェックの状態はこのブラウザに保存されるので、明日また開いても続きから使えます。

提出前チェック(10項目)0 / 10 完了

最後の「声に出して読む」は面倒に見えますが、いちばん効きます。詰まる場所はそのまま面接で言いにくい場所なので、ESの段階で直しておくと、面接の準備が半分終わります。

この3つが欠けていたら、提出は止めてください

数が1つも入っていない(=観察していないと読まれます)

自分で決めた部分がない(=誰の話でも成立してしまいます)

最後の1文がどの会社にも出せる(=調べていないと読まれます)

10. 今日からできる STEP1〜5

ここまでの内容を、期限つきの作業に並べ直します。合計で2時間半ほど、1週間あれば終わる分量です。

就活中の大学3年生キャラクター かえで

全部まとめてやろうとして毎回挫折してたので、期限が書いてあるの助かります。とりあえず今日は30分だけやります。

紙に3列を引いて、面倒だった場面を5行出す今日・30分

パソコンは開きません。A4の紙とペンだけです。場所(バイト先・教室・部室・自宅)で検索して、ため息をついた瞬間を思い出します。5行出なければ3行で先に進んでください。

中央列が空の行を消して、主役の1行を決める明日・20分

第6章の4つの不等式を使います。小さくても自分で決めた行、失敗して直した行、他人が使い続けた行を優先します。迷ったら、面接で20分話せそうな行を選びます。

強みを動詞に言い換えて、400字の本体を書く3日目・40分

図2の5文の型に、1文ずつ埋めます。最後の1文(企業との接続)はいったん空欄のままにして、4文だけ完成させてください。ここが使い回せる本体になります。

200字版と600字版を作って、3つ並べて保存する5日目・30分

伸ばすのは具体だけ、という原則で作ります。ファイル名は「自己PR_400_v1」のようにバージョンを付けます。提出のたびに上書きすると、面接で「どの版を出したか」が分からなくなります。

声に出して読み、第三者に1回読んでもらう1週間以内・30分

読み手には「どんな人だと思った?」だけを聞きます。「良いと思う?」と聞くと感想しか返ってきません。返ってきた人物像が、あなたの意図とずれていたら、ずれた原因はほぼ具体の部分にあります。

11. まとめ|自己PRは才能ではなく手順です

最初に戻ります。「書くことがない」は経験がないという意味ではなく、頑張った記憶で探していたから出てこなかった、という手順の問題でした。面倒だった場面で検索して、自分で決めたことだけを拾い、相手の反応まで書く。選ぶ基準は規模ではなく、判断が見えるかどうか。書き方は5文で足りて、文字数が変わっても伸ばすのは具体だけ。今日30分だけ紙に向かえば、今週中には3つの版が手元に残ります。

よくある質問

自己PRとガクチカは同じ内容を書いてもいいですか?

同じ経験を使っても構いませんが、切り口は変えてください。自己PRは「その力を他の場面でも使えること」を示す欄、ガクチカは「ひとつの取り組みをどこまで深く進めたか」を示す欄です。同じバイトの話でも、自己PRでは判断のしかたを主役に、ガクチカでは試行の回数と改善の過程を主役にすると重複感が消えます。

アルバイトもサークルもしていません。自己PRは書けますか?

書けます。自己PRの素材は所属ではなく、あなたが自分で決めた場面です。授業の課題の進め方、家族の用事の段取り、独学の継続、ネットでの発信や運営など、誰かの困りごとに対してあなたが判断した出来事であれば成立します。大切なのは、その判断を自分の言葉で説明できることです。

自己PRは何社ぶん書き分ければいいですか?

本体はひとつで足ります。書き分けるのは最後の1文だけにしてください。結論・理由・具体・再結論の4文は共通のまま使い回し、「御社の◯◯という仕事でこう使います」という接続の1文だけを企業ごとに差し替えます。この作り方なら、1社あたりの作業が5分程度で終わります。

ガクチカのほうで詰まっている人は、素材の探し方が少し違います。実績から探すのをやめて、困りごとから逆算する手順を別の記事にまとめました。この記事の3列の紙がそのまま使えるので、続けて読むと早いです。

ガクチカの作り方を解説する記事のサムネイル あわせて読みたい ガクチカの作り方|サークルもバイトも「普通」な人のための逆算法 実績の大きさで勝負するのをやめて、困りごとから組み立てる手順。3列の紙をそのまま使い回せます。 shukatsu-products.pages.dev/note

12. 番外編|下書きを生成AIに整えてもらうプロンプト全文

最後に、手元の下書きを生成AIに直してもらうためのプロンプトを置きます。注意点を先に1つだけ。ゼロから書かせないでください。AIに素材から作らせると、それらしい嘘が混ざり、面接で自分が言えない文章になります。使うのは「自分で書いたものを削る・詰める」用途だけです。

あなたは日本の新卒採用で書類選考を担当してきた読み手です。以下の自己PRの下書きについて、次の順で出力してください。 【1】この文章を読んで想像した人物像を、2文で書いてください。ほめないでください。 【2】面接官が深掘りできる箇所を3つ、実際の質問文の形で挙げてください。 【3】情報量がゼロの表現(どの会社にも出せる言い回し、形容詞だけの評価)を全部指摘し、削るか置き換えるかを示してください。 【4】上の指摘を反映した改稿を、指定文字数±5%で出してください。ただし、下書きに書かれていない事実・数字・エピソードを新しく足すことは禁止です。足したくなった箇所は[要確認:〜]と書いて私に質問してください。 【5】改稿のあとに、私が自分で確認すべき事実を箇条書きで挙げてください。 指定文字数:400字 志望職種:(例:法人営業) 下書き: """ (ここに自分の下書きを貼る) """

使いどころは【1】と【5】です。【1】で返ってきた人物像が自分の意図とずれていたら、文章が悪いのではなく素材の選び方がずれています。第6章の不等式に戻ってください。【5】は、AIが勝手に足しそうになった部分のリストなので、ここを自分の記憶で埋め戻すと、面接で答えられる文章になります。

AIに書かせてはいけない理由

AIが作った文章は、平均的に読みやすく、平均的に印象が薄くなります。それ以上に問題なのは、面接で「このときどう思ったんですか」と聞かれたときに、自分の記憶に無いことを答える必要が出ることです。ESと面接は同じ1本の選考なので、面接で言えない文章はESに書かない、と決めておくと安全です。

👉【完全無料】

書いた自己PRを、選考の前に一度だけ他人の目に通しませんか

大学を卒業して就職した人のうち、3年以内に会社を離れる割合はおおむね3割台で推移しています(厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」)。書類を通すこと自体より、入ってから続けられる会社に出すことのほうが大事です。就活ノートの無料相談では、自己PRの添削と並行して、その内容がどんな仕事に向いているかまで一緒に整理します。

就活ノートに無料で相談する

※オンライン実施・費用は一切かかりません。特定の企業への応募を条件にすることはありません。

ONLYLIFE 就活ノートの公式アカウントのサムネイル LINEで受け取る この記事の3列シート+400字テンプレートを配布しています 友だち追加すると、記事で使った棚卸しシート(印刷用)と5文テンプレートをそのまま受け取れます。質問はチャットでそのまま送れます。 LINE 公式アカウント / 登録無料
著者 中村湊のプロフィール画像
この記事を書いた人

中村 湊

ONLYLIFE 就活ノート 編集長

人材サービス会社で新卒採用支援に7年関わり、エントリーシートの添削と模擬面接を年間400件ほど担当してきました。2024年からONLYLIFEで就活ノートの編集を担当。「読んで納得して終わる記事」ではなく「読みながら手が動く記事」だけを出す方針で作っています。

担当領域:ES・自己PR・ガクチカ・面接対策 / 執筆記事中村 湊の記事一覧

監修者 酒井千尋のプロフィール画像
監修

酒井 千尋

キャリア相談員/大学のキャリアセンター勤務

大学のキャリアセンターで学生の個別相談を担当。本記事では、棚卸しの質問設計と、公的統計の引用が実態と乖離していないかを確認しました。「強みを名詞で書かせない」という本記事の方針は、相談現場で最も効果が出やすい指導のひとつです。

監修日