面接で「10年後、どうなっていたいですか」と聞かれ、「御社で経験を積んで、成長していたいです」と答えました。続けて「そのとき、どんな仕事をしていますか」と聞かれ、入社後の仕事の中身をよく知らないことに気づきました。
この記事を読み終えると、キャリアプランを組み立てる手順が手元に残ります。応募先の仕事と育成・配属の仕組みを確かめ、入社後に身につけたいことと、その先にやりたいことを経験と結びつける手順です。面接対策150問で練習する問いの番号も載せています。
先に、この記事の立場を書いておきます。面接官が求める答えは外からは分からず、昇進の年数や年収の見通しには出どころのある数字が無いので、どちらも書きません。職場情報の決まりは厚生労働省のページで確かめ、例はすべて架空にしています。
この記事の結論
キャリアプランは、応募先の仕事の中身と、育成・配属の仕組みを確かめるところから組み立てます。
確かめた仕事をもとに、入社後に身につけたいことと、その先にやりたいことを書き、自分の経験と結びつけます。
話すときは、聞かれた時点の姿を先に言い、そこまでの道筋と、そう考える理由になった経験を添えます。
キャリアプランを聞く問いの形
キャリアプランは、「5年後・10年後にどうなっていたいか」のように、時点を指定して聞かれることがあります。面接対策150問のキャリアビジョンの分野には、時点や聞き方の違う5問を入れています。
キャリアビジョンの5問(面接対策150問)
Q121:10年後、どうなっていたいか
Q122:3年後の目標
Q123:入社後の1年で、何を身につけたいか
Q124:独立や転職を考える可能性
Q125:管理職と専門職の、どちらを目指したいか
「5年後」を聞かれたときも含めて、時点ごとに別の答えは作らず、一枚のメモから話します。質問全体の分け方は、面接で聞かれる質問と答え方の記事にあります。
一次・二次・最終面接のちがいの記事では、準備を事実・理由・これからの三つの層で深くします。キャリアプランは、そのうちの「これから」の層の材料です。
応募先の仕事の中身と、育成・配属の仕組みを確かめる
キャリアプランは、応募先でどんな仕事をし、どう仕事を覚えるかが分かって、はじめて組み立てられます。確かめる場所は、会社の公表資料、採用ページと募集の案内、説明会の三つです。
採用ページと募集の案内を写す最初に
職種の名前、仕事の内容、勤務地、配属の決まり方を、案内の言葉のまま写します。書かれていないことは、空欄のままにします。
公表資料で、仕事の中身を確かめる次に
募集している職種が、どの事業のどの仕事を担うのかを書き足します。調べ方は、企業研究のやり方の記事と、志望理由が思いつかないときに、何を調べるかの記事にあります。
育成の仕組みを確かめる次に
研修の内容、仕事の覚え方、先輩が付く仕組みを、採用ページと職場情報で確かめます。
分からないことを、説明会で聞く最後に
空欄のまま残ったこと(配属がいつ、どう決まるか、など)を、説明会で聞く質問にします。質問の作り方は、逆質問で聞くこと・聞かないことの記事にあります。
育成の仕組みは、職場情報でも確かめられる
厚生労働省のページは、若者雇用促進法による職場情報の仕組みを説明しています。新卒者などを募集する会社は、研修の有無や内容などの職場情報も提供することになっています。育成の仕組みにあたるのは、職業能力の開発・向上の取組として挙げられた次の項目です。
職業能力の開発・向上の取組の項目(厚生労働省のページから)
研修:あるかどうかと、その内容
自己啓発の支援:あるかどうかと、その内容(教育訓練休暇などの制度があれば、その情報も)
メンター制度:あるかどうか
キャリアコンサルティングの制度:あるかどうかと、その内容
社内検定などの制度:あるかどうかと、その内容
同じページの注では、就業規則などに定めていない取組でも、続けて行い従業員に知らせていれば「有」になります。「有」とあったら、内容の欄まで読みます。公表されていないときの求め方は、企業研究のやり方の記事にまとめています。
入社後に身につけたいことと、その先にやりたいことを書く
確かめた仕事の中身をもとに、組み立てのメモを作ります。入社直後のことは確かめた研修や配属の事実で書けるので、近いほうから書きます。
入社後に身につけたいことを書く近いほう
入社後に最初に担当する仕事を一つ選び、そこで要る力を一つ書きます。確かめた育成の仕組みのどれを使うかも添えます。面接対策150問のQ123で練習できます。
自分の経験と結びつける仕上げ
二つのそれぞれに、そう考える理由になった経験を一つずつ結びます。経験の書き出し方は、自己分析のやり方の記事にあります。
職種ごとのメモの例
組み立ての形を示すための例で、すべて架空です。会社の名前、役職の名前、年収や年数は入れていません。かっこの中は、どこで確かめたかです。
営業職の組み立てメモの例(架空)
仕事の中身:取引先を訪ね、使い方の質問に答え、追加の提案をする(募集の案内)。研修のあとは先輩と組んで担当を持つ(説明会)。
身につけたいこと:取引先の困りごとを聞き取り、提案書にまとめる。
その先にやりたいこと:取引先の業務の流れまで分かったうえで、新しい使い方を自分から提案する。
つながる経験:塾講師のアルバイトで、生徒ごとのつまずきを記録し、教材の順番を変える提案をした。
事務職の組み立てメモの例(架空)
仕事の中身:各部署から出される申請を確かめ、記録の表にまとめる(募集の案内)。配属は研修のあとに決まる(同じ案内)。
身につけたいこと:申請の決まりと確かめる順番を覚え、誤りを見つける手順を身につける。
その先にやりたいこと:確かめる手順を見直し、申請する人が迷わない書式や案内を作る。
つながる経験:サークルの会計で、領収書の出し方の案内を作り直し、出し忘れを防いだ。
ITエンジニアの組み立てメモの例(架空)
仕事の中身:社内の各部署が使う業務の仕組みを作り、動かし続ける(採用ページ)。入社後の研修で開発の基礎を学ぶ(同じページ)。
身につけたいこと:開発の基礎に加え、使う人から要望を聞き、作るものの範囲を決める。
その先にやりたいこと:使う部署の仕事の流れが分かったうえで、仕組みの設計から担当する。
つながる経験:授業の課題で作った予約の仕組みを友人に使ってもらい、聞いた意見で画面を直した。
話すときは、聞かれた時点から
話すときは、書いた順番を逆にします。面接対策150問の「キャリアの型」のとおり、聞かれた時点の姿を先に言い、入社直後にやることへさかのぼります。最後に、理由になった経験を一つ添えます。
営業職のメモを、話す順に並べた例(架空)
取引先の業務の流れまで分かったうえで、使い方を自分から提案できる担当になっていたいです。そのために入社後は、先輩と組んで担当しながら、困りごとを聞き取って提案書にするやり方を身につけます。塾講師のアルバイトで、生徒のつまずきを記録して教材の順番を変える提案をしてきたので、その続きの仕事をしたいです。
その先にやりたいことが思いつかないとき
その先にやりたいことが書けないときは、将来の姿を考え込む前に、手元の材料に戻ります。材料は、応募先の仕事の中身と、自分の就活の軸です。
仕事の中身を、作業に分けて書き出す最初に
確かめた仕事を、「訪ねる」「聞き取る」「資料を作る」のような作業に分けて、一行ずつ書きます。職業ごとの仕事の内容の調べ方は、業界研究のやり方の記事にあります。
続けたい作業に印を付ける次に
上達するまで続けたいと思う作業に印を付け、横に、そう思った理由になった経験を一言書きます。
就活の軸と重ねる仕上げ
就活の軸の決め方の記事の手順で作った仕事の中身の軸と、印を付けた作業を並べ、重なるところをやりたいことの一行にします。
動き方の言葉を探す軸がまだ無いとき
自己分析チェック(80問)で、自分の動き方を言葉にする手がかりを探します。
目指す道や、働き方・配属を聞かれたとき
キャリアプランのあとに、独立や転職の考え、目指す道、思いどおりにいかない場合などを聞かれることがあります。次の4問も、同じメモで答えます。
独立や転職の考えQ124
いまの考えをごまかさずに話し、そのうえで、この会社で身につけたいことと、やりたいことを話します。面接対策150問のQ124で練習できます。
管理職と専門職Q125
応募先にある道を採用ページや説明会で確かめ、どちらかを選んで、理由を経験から一つ添えます。Q125で練習できます。
成長できていないと感じたらQ128
身につけたいことに、何ができれば身についたと言えるかを書き足します。身についていないときに、何を確かめ、誰に聞くかまで話します。働き方・配属の分野のQ128で練習できます。
長く働き続けるための条件Q130
確かめた育成の仕組みや働き方のうち、続けるのに要るものを挙げ、自分で用意できることも添えます。同じ分野のQ130で練習できます。
面接の前に確かめること0 / 6 完了
組み立てのメモは、応募する会社ごとに一枚ずつ作ってください。研修や配属の決まり方を会社ごとに書き分けておくと、面接の前に読み返す紙が一枚で済みます。
よくある質問
「5年後」と「10年後」で、答えを変えたほうがいいですか?
話す時点は、聞かれた問いに合わせます。メモは一つにして、仕事の中身と、身につけたいこと、やりたいことが、どの時点の答えでもずれないようにします。
応募先の育成の仕組みが、採用ページに書かれていません。
厚生労働省のページによると、募集の対象になっている新卒者などは、職場情報の提供を会社に求めることができます。若者雇用促進法による仕組みで、研修の有無と内容も項目の一つです。説明会や面接の場では、提供を希望すると口頭で伝えれば求められます。
役職や年収を、目標として話してもいいですか?
この記事では、役職や年収の見通しは書きません。会社ごとに決まりが違い、出どころのある数字が無いからです。話すときは、その立場でどんな仕事をしたいかを、仕事の中身の言葉で添えます。
参考にした公的資料
制度・日程・法律についての説明は、次の公的機関のページで確かめたものだけを書いています。確かめた日も添えています。
厚生労働省「職場情報の提供制度」
https://www.mhlw.go.jp/
この記事で挙げた問いと、分野・組み立ての型の内容は、このサイトの面接対策150問から引いています。数字や体験談は使っていません。
根拠:面接対策150問 Q121〜Q125(キャリアビジョン)/Q128・Q130(働き方・配属)キャリアプランの材料は、志望理由の材料と重なります。志望理由のために調べる手順と、面接の段階ごとに準備を深くする順番の記事を並べておきます。
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キャリアプランの話し方を、模擬面接で確かめる
はじめに状況をお聞きします。そのうえで、合いそうな条件や職種をお伝えします。面談のあとは、書類を見たり、模擬面接をしたりできます。どれを進めるかは、面談の最後に決めます。
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