「履歴書とエントリーシートを郵送してください」。応募先の案内でこの一文を読んで、手が止まったことはありませんか。
封筒の大きさ、送付状を付けるかどうか、宛名の「御中」と「様」の使い分け。書き上げた書類を前に、決めることがいくつも出てきますよね。
先に、答えを書いておきます。書類は送付状をいちばん上にして重ね、できれば折らずに大きめの封筒(角2型)に入れます。封筒の表には「応募書類在中」と赤で書き、のりで封をしましょう。
この記事は、応募書類を郵送するように案内された人に向けて書きました。「こう送れば選考で得をする」という見立ては、公的な出典が無いので書きません。郵便の種類(速達や書留など)や料金の決まりも、公的な資料で確認できなかったので扱いません。書いたのは、ハローワークの「応募書類の作り方」のパンフレットと総務省のページで確認したことだけです。資料と確認した日は、末尾の「参考にした資料」にまとめました。
この記事でわかること
送付状の書き方がわかり、例文をもとに自分の送付状を作れるようになります。書くのは、日付・宛先・差出人・件名と、応募の経緯・同封した書類・面接のお願いです。
書類を重ねる順番と、封筒への入れ方もわかるようになります。送付状をいちばん上にして重ね、できれば折らずに角2型の封筒に入れましょう。
封筒の表には宛名と赤い「応募書類在中」、裏には自分の住所と氏名を書きます。のりで封をしたら、封じ目に「〆」を書いてください。
ポストに入れる前には、日付・コピー・料金をチェックします。
送る前に、応募先の案内で何を確認しますか?
確認するのは、次の4つです。書類の種類や送り方が指定されていれば、この記事の手順よりも案内に従ってください。
| 確認すること | 書き出すこと |
|---|---|
| 出す書類 | 履歴書やエントリーシートなど、求められている書類の名前と通数 |
| 宛先 | 送り先の郵便番号・住所・会社名・部署名・担当者の名前(案内の表記のまま) |
| 締め切りと送り方 | 締め切りの日(予定表に書く)。郵便の種類などの送り方の指定があれば、その指定 |
| 出し方 | 郵送か、メールか、持参か |
メールで送るように案内されたときの扱いは、次の見出しの最後に書いています。書類を持っていくときの扱いは、末尾の「質問と答え」を見てください。
履歴書は、どの方法で送りますか?
郵便で送ります。総務省の信書のQ&A集は、応募する人が会社に送る履歴書を、信書にあたるとしています。特定の相手に事実を知らせる文書、という扱いです。
総務省のページによると、信書を送り届けてよいのは、郵便と、総務大臣が許可した信書便事業者だけです。この記事では、荷物として送るサービスではなく、郵便で送る場合を書きます。
送付状には、何を書きますか?
日付・宛先・差出人・件名・本文の5つです。ハローワークの「応募書類の作り方」のパンフレットは、書類を送るときに、いちばん上に送付状を付けるとしています。添え状やカバーレターとも呼ばれる、書類の送り状です。
用紙と書き方について、パンフレットの説明を次の表にまとめました。
| 項目 | パンフレットの説明 |
|---|---|
| 用紙 | 白い無地のA4の縦1枚。履歴書をB5判で作り、A4の職務経歴書を付けないときは、送付状もB5判にする |
| 作り方 | パソコンで横書きに作るのが一般的。黒のボールペンや万年筆で手書きしてもよい |
| 手書きの形 | 縦書きの手紙の形にする方法もある |
送付状に書くこと
パンフレットの記載例の並びに沿って、上から順に書きましょう。
日付右上
書いた日ではなく、提出する日を書きます。郵送ならポストに入れる日(投函日)で、履歴書などの日付とそろえてください。
宛先左上
会社名・担当者の部署と肩書き・担当者の名前の3行を、正式な名前で書きます。記載例では、名前に「様」を付けています。
差出人宛先の下
自分の郵便番号・住所・電話番号・氏名を書きます。パンフレットには、次の方法も示されています。
- 電話番号の下にメールアドレスを入れる
- 氏名だけ手書きにする
- 氏名の右に印を押す
パンフレットは、どれもしなくてもかまわないとしています。
件名まん中
記載例では、応募する職種を入れた件名を、本文の前のまん中に置いています。
本文件名の下
頭語と前文で始めて、結語で終えます。そのあいだに、応募した経緯・同封した書類・面接や採用の検討のお願いを入れましょう。同封した書類は、箇条書きにしてもかまいません。
ポイント
担当者の名前がわからないときは、部署名の右に「御中」と書いてもよいとされています。会社名や部署名の次の行に、「採用ご担当者様」と書く方法もあります。パンフレットの送付状の説明です。
本文に志望理由や自己PRを書く方法もあります。ただしパンフレットは、その内容は履歴書などに書くのが基本で、送付状では省いてよいとしています。
例文は実在の人物・企業のものではありません。
例文:送付状
令和〇年〇月〇日
株式会社〇〇
人事部 採用グループ
〇〇 〇〇 様
〒000-0000
〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
電話 000-0000-0000
メール 〇〇〇〇@〇〇〇〇
〇〇大学〇〇学部〇〇学科
〇〇 〇〇
〇〇職への応募書類の送付について
拝啓 〇〇の候、貴社の皆さまにはお変わりなくお過ごしのことと拝察いたします。
貴社の採用ページで〇〇職の募集を拝見し、応募をしたく、書類をお送りします。
同封した書類は、次の2点です。
・履歴書 1通
・エントリーシート 1通
書類をお読みいただき、面接の場でお話しする機会をいただければ幸いです。
敬具
メールで書類を送るように案内されたときは、パンフレットによると、メールの本文が送付状の代わりになります。本文の組み立ては、就活のメールと電話の記事にまとめています。
書類は、どの順番で重ねて封筒に入れますか?
上から、送付状・ハローワークの紹介状・履歴書・職務経歴書の順です。パンフレットは、この順に重ねて封筒に入れるとしています。紹介状や職務経歴書が無い応募では、その書類を飛ばして重ねましょう。
| 重ねる順 | 書類 | 重ねるとき |
|---|---|---|
| 1枚目 | 送付状 | いちばん上に置く |
| 次 | ハローワークの紹介状(ある場合) | ハローワークの紹介を受けて応募するときは、送付状の次に重ねる。パンフレットは、紹介を受けたらすぐに郵送するとしている |
| 次 | 履歴書 | 紹介状が無ければ、送付状の次に重ねる |
| 次 | 職務経歴書(ある場合) | 転職の応募などで出すときは、履歴書の次に重ねる |
| 最後 | エントリーシートなど(ある場合) | パンフレットの順番には入っていない書類。応募先の案内に順番があればそれに従う。無ければこの記事では、ここまでの書類のあとに重ね、送付状の同封書類の欄も同じ順に書く |
封筒への入れ方
できれば、折らずに入れます。パンフレットは入れ方を二つ挙げ、できれば書類を折らない入れ方をとるとしています。
二つの入れ方(パンフレットから)
折らずに入れる:白か薄い茶色の大きめの封筒(角2型)に、書類を折らずに入れます。クリップでとめるなどして書類がばらけないようにし、透明のクリアファイルを使う方法もあります。
三つ折りにして入れる:白か薄い茶色の封筒(長3型)に、書類をきれいに三つ折りにして入れます。市販の履歴書の用紙に付いていることもある封筒です。
折らずに入れるなら、角2型の封筒を用意しましょう。三つ折りにするなら、長3型の封筒です。
封筒の表と裏には、何を書きますか?
表に宛名と「応募書類在中」、裏に差出人と日付を書きます。パンフレットの封筒の図は、表と裏に書くことを縦書きで示しています。図と説明に沿って、次の順に進めてください。
表:宛名表
右側に郵便番号と住所を書き、そのとなりに会社名と部署名、まん中に担当者の名前と「様」を書きます。図では、切手は左上にはってあります。
表:「応募書類在中」表の左側
「応募書類在中」と赤い字(朱書き)で書きます。図では、この文字を枠で囲んでいます。
裏:差出人と日付裏
自分の郵便番号・住所・氏名と、提出の日付(「令和〇年〇月〇日提出」の形)を書きましょう。
封をする最後に
のりで封をして、封じ目に「〆」を書きます。「×」と書かないようにし、テープやステープラーでは封をしません。
注意
担当者の名前がわからないときの書き方は、パンフレットでは送付状の宛先の説明にだけあります。封筒の部には書かれていません。応募先の案内に宛先の書き方があれば、それに従ってください。
ポストに入れる前に、何をチェックしますか?
チェックするのは、次の9項目です。項目は、パンフレットの送付状・封筒・履歴書の部に書かれていることから作りました。
ポストに入れる前に確かめること0 / 9 完了
ポイント
パンフレットは、郵便料金が足りているかを確認するよう書いています。わからないときや心配なときは、郵便局の窓口から出すとしています。
履歴書の日付と写真の決まりは、履歴書の書き方(新卒)の記事にまとめています。ESを出す前のチェックの仕方は、ESの書き方の基本の記事を参考にしてください。
ポストに入れたあとは、何をしますか?
取っておいたコピーを、応募先ごとにまとめます。パンフレットは、面接で書類の内容をもとに質問されることがあるとして、コピーを面接の前に読み返すよう勧めています。
書いた内容は、面接対策150問で声に出して答えておきましょう。使う問いは、Q106(志望理由)とQ26(学生時代に力を入れたこと)です。転職の応募で職務経歴書を同封するときも、この記事の手順を使ってください。職務経歴書の書き方は、職務経歴書の書き方の記事にまとめています。
編集部
送った日と、封筒に入れた書類の名前を、応募先ごとの記録に書いておいてください。控えのコピーと同じ場所に置いておくと、面接の前に、いつ何を出したかをまとめて読み返せます。
質問と答え
メールで書類を送るように言われたときも、送付状は要りますか?
ハローワークの「応募書類の作り方」のパンフレットは、メールで履歴書などを送るときは、メールの本文が送付状の代わりになるとしています。本文の組み立ては、就活のメールと電話の記事にまとめています。
担当者の名前がわからないときは、宛名をどう書けばいいですか?
パンフレットは、送付状の宛先について、部署名の右に「御中」と書くか、会社名や部署名の次の行に「採用ご担当者様」と書いてもよいとしています。封筒の宛名についての同じ説明は、パンフレットにはありません。応募先の案内に宛先の書き方があれば、それに従ってください。
速達や書留で送ったほうがいいですか?
公的な出典が無いので、書きません。郵便の種類の決まりを、公的な資料で確認できなかったためです。応募先の案内に送り方の指定があれば、それに従ってください。料金が足りているかわからないときは、郵便局の窓口から出します。
郵送ではなく、書類を持ってくるように言われました。
パンフレットは、持っていくときも書類を折らずに封筒に入れ、表と裏は郵送と同じように書く(応募先の住所は除く)としています。切手と封は要りません。行く前に、訪ねる時間と担当者を電話で確認しましょう。その場で面接になることもあるので、身だしなみを整えて行きます。
参考にした資料
制度・日程・法律についての説明は、次の公的機関のページで確認したものだけを書いています。それぞれ、確認した日を添えました。
ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/
ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方」パンフレット(令和8年5月発行。3. 送付状、PDF)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/
ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方」パンフレット(令和8年5月発行。4. 応募書類を入れる封筒、PDF)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/
ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方」パンフレット(令和8年5月発行。1. 履歴書、PDF)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/
総務省「信書に該当する文書に関する指針」Q&A集(令和7年6月1日更新)
https://www.soumu.go.jp/
総務省「信書の送達についてのお願い」
https://www.soumu.go.jp/
封筒に入れる書類の書き方は、それぞれの記事にまとめています。次に読む記事として、履歴書とESの記事を紹介します。
この記事の内容を、自分の場合に当てはめて相談したいときは、ページの下の案内から申し込めます。