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退職日の決め方と、健康保険・年金・住民税のつながり|資格を失う日と保険料がかかる月

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「退職日は、月末にしたほうがいいのかな」。入社日が決まり、いまの会社の退職日を決める段階で、そう考えることはありませんか。健康保険や年金、住民税の手続きにも関わると聞くと、どの日にするか迷いますよね。

先に答えを書きます。健康保険と厚生年金の資格を失う日は、退職日の翌日です。会社の保険料がかかるのは、その翌日が属する月の前の月までです。月末に退職すると退職した月の分まで、月の途中なら前の月の分までになります。

この記事は、入社日が決まり、退職日を決めようとしている人に向けて書きました。月末と月の途中のどちらが得かは、書きません。保険料の額は人によって異なり、時期の損得を一般の話にはできないからです。制度は、公的機関のページと e-Gov の法令で確認したことだけです。資料と確認した日は、末尾の「参考にした資料」にまとめました。

この記事でわかること

退職日から決まる日付がわかるようになります。健康保険と厚生年金の資格を失う日は、退職日の翌日です。保険証が使えるのは、退職日までです。

会社の保険料がかかる最後の月もわかります。月末に退職すると退職した月の分まで、月の途中なら前の月の分までです。

次の勤め先に間を空けずに入るなら、国民年金の手続きは要りません。間が空く場合は、国民年金が14日以内、任意継続が20日以内などの期限があります。

住民税の三つの納め方と、退職の前に会社へ伝えることも確認できます。退職日の候補ごとに日付を書き出して、比較してください。

退職日から、どの日付が決まりますか?

決まるのは、健康保険と厚生年金の資格を失う日(資格喪失日)です。退職日の翌日です。日本年金機構のページによると、資格喪失の届出は、会社(事業主)が日本年金機構に出します。本人が出す書類ではありません。

条文では、健康保険法第36条が、事業所に使用されなくなった日の翌日から資格を失うと定めています。厚生年金保険法第14条も、同じ形です。

協会けんぽのページは、資格喪失日以降は保険証(資格確認書)が使えないとしています。喪失後に使って受診した場合は、医療費を全額返すことになる、とも書かれています。保険証が使えるのは、退職日までです。

例文は実在の人物・企業のものではありません。

書き方の例:日付の数え方

退職日が〇月〇日のとき、資格喪失日は、その翌日の〇月〇日です。

任意継続の申出と国民年金の手続きは、この資格喪失日から数えます。日付を書き出すときは、退職日ではなく翌日を1日目にします。

最終出社日と退職日が別の日になる場合は、退職日がいつかを会社に確認しましょう。

退職後の手続きの期限は、この資格喪失日から数えます。期限の内容は、退職の伝え方と手続きの記事を参考にしてください。この記事では、日付がどう決まるかを説明します。

月末と月の途中では、何が変わりますか?

変わるのは、会社の保険料がかかる最後の月です。日本年金機構のページによると、厚生年金保険の保険料は月単位で計算します。本人が負担する保険料は、資格を取得した月から始まり、退職日の翌日が属する月の、ひとつ前の月で終わります。

条文も同じ形です。厚生年金保険法第19条は、被保険者期間を、資格を取得した月から資格を喪失した月の前月までとしています。保険料は、その各月について徴収します(同法第81条第2項)。

健康保険では、資格を喪失した月の分の保険料は算定しません(健康保険法第156条第3項)。前の月から続けて被保険者だった人の場合です。二つの場合を、次の表で比較します。

確認すること月末に退職する場合月の途中で退職する場合
資格喪失日翌月1日退職日の翌日(同じ月の中)
会社の健康保険と厚生年金の保険料退職した月の分までかかる前の月の分まで。退職した月の分はかからない
最後の給与から引かれる保険料前の月の分と退職した月の分が、一緒に引かれる場合がある。締切日で変わるので、内訳は会社に確認する内訳は会社に確認する
国民年金に切り替える場合翌月の終わりも第1号被保険者であれば、翌月の分の保険料から納める退職日の翌日から第1号被保険者になる。月の終わりも第1号被保険者であれば、退職した月の分の保険料から納める

任意継続を選ぶ場合について、協会けんぽの質問集は、保険料は加入した月の分から必要だとしています。日割りにはならず、会社で引かれた保険料との二重払いにもなりません。

どちらが得かは、書きません。健康保険の保険料は、加入先・住んでいる市区町村・世帯の人数・前年の所得などで決まり、人によって異なるからです。自分の金額は、手続き先で確認してください。

次の勤め先に間を空けずに入るときは、何をしますか?

国民年金の手続きは、要りません。退職日の翌日から次の勤め先で働く場合は、健康保険と厚生年金が、入社日から次の勤め先のものに切り替わります。日本年金機構のページによると、入社日が厚生年金の被保険者になる日です。

同じ機構のページでは、国民年金の第1号の手続きが要るのは、次の会社にしばらく入らない人や、自営業などになる人です。間を空けずに入るときに確認することは、次の3つです。

  • 入社日:内定のあとに受け取る書面で確認する。書面の読み方は、内定後に確かめる労働条件の記事にまとめています
  • 健康保険:次の勤め先が加入の手続きをする。新しい保険証がいつ届くかを、次の勤め先に確認する
  • 住民税:次の勤め先で、引き続き給与から差し引いてもらう方法がある

住民税の続け方は、自治体の例では、横浜市が案内しています。特別徴収に係る給与所得者異動届出書を、新しい勤務先から出す形です。新しい勤務先が決まっていない場合などは、普通徴収に切り替える手続きになります。

次の勤め先まで間が空くときは、何をしますか?

年金と健康保険を、自分で手続きします。期限の短いものから、手続き先と一緒に次の表にまとめました。健康保険は、国民健康保険・任意継続・家族の健康保険のうちの一つを選びます。

手続き期限手続き先確認した資料
国民年金の第1号被保険者になる手続き資格喪失日から14日以内住所地の市区役所か町村役場日本年金機構のページ、国民年金法第12条、国民年金法施行規則第6条の2
国民健康保険に入る手続き資格喪失日から14日以内(横浜市の例)住んでいる市区町村の国民健康保険の担当課横浜市のページ
任意継続にする手続き資格喪失日から20日以内住所のある都道府県の協会けんぽの支部協会けんぽのページ、健康保険法第3条第4項・第37条
家族の健康保険の被扶養者になる手続き家族の勤務先に確認する家族の勤務先を通して行う協会けんぽのページ

国民年金の手続きでは、厚生年金の資格を失った日を示す書類(離職票など)が要る場合があります。配偶者の健康保険の被扶養者になる場合は、第3号被保険者になる手続きを、配偶者の勤務先を通して行ってください。

国民健康保険について、横浜市のページは、職場の健康保険の資格喪失日から加入すると案内しています。届出は14日以内に区役所で行い、資格喪失日がわかる書類が要ります。期限や必要書類は市区町村で異なる場合があるので、住んでいる市区町村の担当課で確認してください。

任意継続の条件は、退職日まで続けて2か月以上、被保険者だったことです。20日目が土日・祝日なら翌営業日までで、郵送は20日以内に届く必要があります。勤め先の健康保険が健康保険組合なら、その組合に確認しましょう。

注意

どの期限も、退職日ではなく資格喪失日(退職日の翌日)から数えます。家族の健康保険に入る場合は、家族の健康保険が定める扶養の条件に当てはまることが前提です。

空く期間が数日の場合も、日付の考え方は同じです。〇月の末日に退職し、翌月の途中に次の勤め先へ入社する場合を、日本年金機構のページの考え方で書きます。

書き方の例:数日だけ空く場合

〇月の末日に退職し、翌月の途中の日に次の勤め先へ入社します。

翌月1日から入社の前日までは、国民年金の第1号被保険者です。この期間の分の手続きを、14日以内にします。

入社日からは厚生年金に入ります。その月の終わりも厚生年金の被保険者なら、その月の国民年金保険料は納めなくてよいと、日本年金機構のページにあります。

空く期間が短い場合の健康保険の選び方は、資料では確認できませんでした。加入先ごとの期限が近いので、退職日の候補を決めたら、協会けんぽの支部と市区町村に先に問い合わせましょう。

住民税の納め方は、どう切り替えますか?

納め方は、三つあります。総務省のページによると、住民税は、1月1日時点で住所のある市区町村に納める税金です。額は、前の年の給料などで決まります。

納め方には、会社が給料から差し引く特別徴収と、納付書で自分で納める普通徴収があります。会社で働く人は、特別徴収が原則です。退職すると、会社が給料から差し引けなくなります。

同じページによると、まだ納めていない分は、普通徴収で自分で納めるのが基本です。会社に頼んで、残りの全部を最後の給料や退職金から差し引いてもらう方法(一括徴収)もあります。

納め方すること時期
自分で納める(普通徴収)市区町村から届く納付書で、納期ごとに納める。納期と回数は、市区町村に確認する退職後
最後の給料から差し引いてもらう(一括徴収)会社に希望を伝える。会社が給料や退職金から差し引く最後の給料が支払われる前
次の勤め先で続ける(特別徴収の継続)横浜市の案内では、異動届出書の新しい勤務先の欄を、新しい勤務先が書いて出す。次の勤め先が決まっているときに使う方法入社の前後

一括徴収になる範囲は、地方税法第321条の5第2項に書かれています。1月1日から4月30日までに退職した場合は、本人の申出がなくても、会社が残りの全部を差し引いて納めます。6月1日から12月31日までの退職で一括徴収になるのは、本人から申出があるときです。どちらも、5月31日までに支払われる給料や退職金が、残りの額を超えるときに限ります。

総務省の事業者向けの案内は、退職する月を「1~5月」と書いています。その月の退職は、「申出の有無にかかわらず一括徴収を行っていただく必要があります」とされています。

メモ

手続きの細かい様式や期限は、住んでいる市区町村で異なる場合があります。総務省のページも、不明な点は住んでいる市区町村に問い合わせるよう案内しています。

退職日は、どの順番で決めますか?

入社日から逆算して決めます。引き継ぎと年次有給休暇の日程は、退職までの引き継ぎの進め方と在職中の転職活動の進め方の記事を参考にしてください。ここでは、日付の手続きへのつなぎ方を説明します。

入社日を書面で確認する最初に

次の勤め先の入社日を、書面で確認します。間が空かないのか、空くのかがここで決まります。

退職日の候補を二つか三つ出す次に

引き継ぎと年次有給休暇の日程から、退職日の候補を出します。月末の日と月の途中の日を、両方とも候補に入れましょう。

候補ごとに、日付を書き出す候補を出したら

候補ごとに、資格喪失日・会社の保険料がかかる最後の月・14日目と20日目の日付を、紙に書き出します。

会社に、退職日と住民税を伝える退職日を決めたら

退職日を伝えるときに、住民税の納め方(一括徴収を頼むか)も伝えます。退職日と最終出社日が違う場合は、資格喪失日の元になる退職日を確認してください。

退職日を決める前に確認すること0 / 6 完了

オリー先生(就活ノートのマスコット)

編集部

日付は、退職日ではなく「翌日」から数えます。候補の日を決めるたびに、翌日と14日目、20日目を手帳に書き込んでおいてくださいね。

質問と答え

退職日は、月末にしなければいけませんか?

確認した資料には、月末にしなければならないという決まりは書かれていません。日本年金機構のページには、月の途中で退職した場合の保険料の扱いも載っています。どちらが得かは、人によって保険料が異なるので書きません。

退職日の翌日から次の勤め先で働きます。国民年金の手続きは要りますか?

間を空けずに入社するなら、要りません。日本年金機構のページでは、国民年金の第1号の手続きが要るのは、次の会社にしばらく入らない人や、自営業などになる人です。健康保険と厚生年金の加入は、次の勤め先に確認してください。

最後の給料から、健康保険と年金の保険料が2か月分引かれていました。

月末に退職した場合は、2か月分が引かれることがあります。日本年金機構のページによると、前の月の分と、退職した月の分です。締切日で変わるので、内訳は会社に確認してください。

退職したら、住民税は払わなくていいですか?

まだ納めていない分は、納める必要があります。総務省のページによると、住民税の額は前の年の給料などで決まり、まだ納めていない分は、普通徴収で納めるのが基本です。会社に頼んで、最後の給料や退職金から一括で差し引いてもらう方法もあります。自分の場合の手続きは、住んでいる市区町村に確認してください。

参考にした資料

制度・日程・法律についての説明は、次の公的機関のページと法令で確認したものだけを書いています。それぞれ、確認した日を添えました。

日本年金機構「月の途中で入社したときや、退職したときは、厚生年金保険の保険料はどのようになりますか。」
https://www.nenkin.go.jp/section/faq/kounen/hihokensha/20140902-01.html(2026年10月9日に確認)

日本年金機構「従業員が退職・死亡したとき(健康保険・厚生年金保険の資格喪失)の手続き」
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/hihokensha1/20150407-02.html(2026年10月9日に確認)

日本年金機構「退職した従業員の保険料の徴収」
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/nofu/20120330-01.html(2026年10月9日に確認)

日本年金機構「会社を退職したときの国民年金の手続き」
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20140710-03.html(2026年10月9日に確認)

日本年金機構「国民年金に加入するための手続き」
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20140710-04.html(2026年10月9日に確認)

全国健康保険協会(協会けんぽ)「任意継続」
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/voluntary_continuation/index.html(2026年10月9日に確認)

全国健康保険協会(協会けんぽ)質問集「保険料について」(任意継続)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/faq/voluntary_continuation/005/index.html(2026年10月9日に確認)

総務省「外国人の方の個人住民税について」
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/individual-inhabitant-tax.html(2026年10月9日に確認)

横浜市「個人住民税が特別徴収されている従業員が、転勤先または再就職先で引き続き特別徴収を希望する場合の手続」
https://www.city.yokohama.lg.jp/faq/kukyoku/somu/hojin-kazei/20230227132420610.html(2026年10月9日に確認)

横浜市「会社を退職して国民健康保険に加入したいとき」
https://www.city.yokohama.lg.jp/faq/kukyoku/kenko/hoken-nenkin/20211014092646834.html(2026年10月9日に確認)

e-Gov法令検索「健康保険法」(第3条・第36条・第37条・第156条)
https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070(2026年10月13日に確認)

e-Gov法令検索「厚生年金保険法」(第14条・第19条・第81条)
https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115(2026年10月13日に確認)

e-Gov法令検索「国民年金法」(第12条)
https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141(2026年10月13日に確認)

e-Gov法令検索「国民年金法施行規則」(第6条の2)
https://laws.e-gov.go.jp/law/335M50000100012(2026年10月13日に確認)

e-Gov法令検索「地方税法」(第321条の5)
https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226(2026年10月14日に確認)

公的機関のページは改められることがあります。手続きの前に、そのときのページで確かめてください。

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執筆・監修

就活ノート編集部

Only Life 就活ノート

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